一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会開催の延期について

理事長 衞藤 隆

 本学会の第67回学術大会につきましては本年11月6日から8日まで愛知学院大学日進キャンパスにおいて開催すべく大澤功大会長のもと企画が練られ準備が進められて参りました。しかし、昨年12月に中国での流行が起こり、本年1月にわが国において初の感染者が同定された新型コロナウイルス感染は短期間に1県を除く都道府県に拡大し、政府において4月7日に緊急事態宣言が出されるに至りました。5月後半に入り感染拡大のスピードはようやく緩み、宣言の解除が都道府県毎に検討され実施されていますが、今後、第2波、第3波と感染の再燃は予想され、長期的な感染予防対策が見込まれる現状です。このような事態を迎え、第67回学術大会の開催の可能性を慎重に検討しましたが、来場者の安全、運営の準備・進行等あらゆる観点から考え、当初の予定通りの開催は難しいと判断するに至りました。
 このため、第67回学術大会は1年延期し、2021年に大澤功大会長のもと愛知学院大学日進キャンパスで開催することにいたします。これに伴い、2021年に森岡郁晴大会長のもと和歌山市において開催予定であった第68回学術大会は2022年に開催することにいたします。
 会員の皆様におかれましては、上記の事情をご理解いただきますようお願いいたします。本年度は学術大会が開催されなくなることになりますが、本学会の目的として定款に掲げた「学校保健に関する研究とその普及・発展を図ること」をどのように実現するかにつきましては、機関誌「学校保健研究」、英文オンラインジャーナル「School Health」の発行に加え、ホームページの活用やその他の方策を考えていかなければならないと思います。
 学校再開を視野に入れ、児童生徒等および教職員の感染リスクを可能な限り低減することを目指した「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル~『学校の新しい生活様式』~」が5月22日付で文部科学省から発表されました。各学校においては具体的な衛生管理について取り組みの検討をされていることと思います。また、本学会の会員の皆様には学校の衛生管理に関する相談を受けたり、助言を求められたりする機会も多くなると思います。当分の間、新型コロナウイルス感染が存在する環境下で教育や研究を進めねばならない状況が続くと予想されます。会員の皆様には、ご自身の健康にも留意されつつ安全で健康的な教育環境の確保にご尽力くださるよう願っております。